自分は、社会人になってから空手を始めました。子供が先に習い始め、自分も昔から格闘技に興味があったので、軽い気持ちで入門しました。入門当初は、年齢的に三十代後半だったこともあって、週一回の稽古であったにもかかわらず、毎回苦しみました。しかし健康の為と子供の手前もあって出来るだけ休まず通いました。そうしているうちに、週一回の稽古では飽き足らず、他の道場へ出稽古に出かけるようになりました。そこで初めて一般上級の道場生と組手をさせていただきました。その時は、下段蹴りを効かされて、立っていられなくなりました。初めて組手の怖さを味わいました。「やられたくない。もっと強くなりたい。」と、痛感しました。 ところで自分達社会人は仕事が本分ですのでそちらを犠牲にして稽古をすることは本末転倒になります。従って家庭での時間を削っていくことになります。自分がこれまで稽古に励んでこられたのは、家族、特に妻の理解があってのことです。大変感謝しています。 そうしているうちに、先生から昇級審査を受けてみないかと勧めを頂きました。最初の昇級審査では、コンスタントに稽古はして来たつもりでしたが、基礎体力が不足しており補強がつらかったのを覚えています。特にジャンプスクワットがきつく、酸欠状態になり審査後もしばらく頭痛がとれませんでした。また組手では気ばかりがあせってしまい、もみ合いのようになって稽古の成果が発揮出来ずに終わりました。この点は今も課題ですが、先日の昇段審査についで印象に残っている審査です。 錬成大会には青帯になって初めて参加しました。初参加でしたので特に気負いもなく思い切って試合が出来たので一回戦では勝つことが出来ました。続く二回戦では黒帯の先輩が相手でしたので敗れてしまいました。しかしこれまで積んで来た稽古の成果があがっていることが実感出来たことと、勝つことの喜びが得られたことで次の大会に向けて更に稽古に励む意欲が湧きました。その後の大会では優勝を含め入賞も数回出来、他支部主催の大会にも参加し優勝する事が出来ました。 二年前から職場を転勤したことに伴って、道場を大宮本部道場に移籍しました。また、一級を取得したこともあり、昇段審査を見据えてレベルの高い選手クラスにも参加させていただくことにしました。それに伴い市川支部長に直接指導いただくようになり、奈良県代表選手の先生方とも練習を共にさせていただく機会が増えました。このことによって一番大変だったのは、これまでの自分の空手への取り組み方や、道場における自分の立場に対する考え方が変ってきたことです。これまでは、自己中心的に空手を趣味として楽しむ程度でしたが、一般上級者としての義務や、道場代表として大会に出場する責任といったものを考えるようになりました。 先日は昇段審査を受験して幸いにして合格することが出来ました。受験前のレポートにも書きましたが、これまで自分は市川支部長や舩先先生から頂いたもののお陰で空手を続けてこれましたし、今回黒帯を取得することも出来ました。有段者の義務として、今度は自分が後輩達に自分の経験から出る何かを与えられる様に今後も稽古に励み、先生方へのお返しが出来たらと思います。
